名簿業者のこんな利用法
クーポン券や店舗案内などの紙媒体で配布されている情報を、リーダー/ライターにかざすだけで取り込むことができる(iモードサイトからのダウンロードや、メールを通じて取り込むこともできる)。
また、取得した情報は、端末の検索・ソート機能で整理をしたり、メールによって端末間で交換することもできる。
データ形式は、Tデータであることを示す「ヘッダ部」、Tの種類を示すアイコンや詳細データを取得するための「T部」、テキストや画像を記述した「詳細部」の3パートに分かれていて、RSSと近い形式になっている。
Tの典型的な利用シーンは、飲食店への来店誘導である。
店舗に設置されたリーダー/ライターに携帯電話をかざしてクーポンを受け取った顧客が新しい顧客を紹介してくれたり、グルメサイトでクーポンを受け取って店舗を訪れたりというイメージで、RSSによるコンテンツシンジケーションと類似している。
異なるのは、RSSの場合は配信元が携帯サイトであるのに対して、Tの場合はそれに加えて、店舗に設置飲食店などの店舗に設置されたリーダー/ライターに携帯電話をかざしてTを受信し、サイトで集約するというプロセスは、リアル店舗から直接フィードの配信を受けたと見なすこともできる。
シンジケーションTはリアル店舗から配信されるフィードしているリーダー/ライターも配信元になるという点であり、Tは、リアル店舗から配信されるフィードと見ることもできる。
今後、店舗によるT配信が増えれば、Tの集約サイトの位置づけが重要になる。
PCインターネットのフィードは、あくまでPCサイトから配信されるものであるが、モバイルインターネット市場におけるフィードビジネスを考えるにあたっては、携帯サイトから配信されるRSSに加えて、Tのようなリアル店舗から配信されるフィードも含めて考えなくてはならない。
これについては、海外でもまだ事例はなく、今後、日本が独自に展開していくフイードビジネスとして注目されるのではないか。
モバイルインターネットにおけるRSSは普及は始まったばかりであり、市場については見通しさえ立っていないのが現状である。
しかし、携帯電話のメディア特性を考えれば、リアルな市場からのフィードシンジケーションを含めて、前途は有望だと思われる。
RSSをはじめとした新たな技術が、革新的なモバイルインターネットサービスを生み出す可能性はきわめて高い。
Web20という言葉がよく聞かれるようになった。
【W3C】WWWで利用される技術の標準化を進める団体。
WWW技術に関わりの深い企業、大学・研究所、個人などが集まって、1994年10月に発足。
Web2.0とはいったい何なのか。
特定のアプリケーションを指すのか。
それとも誰かが定めた共通規格や標準化した仕組みなのか。
そして、何のために起こってきたものなのか。
ここでは、Web2.0の全体像についての理解を試みる。
Web2.0は特定のアプリケーションやアーキテクチャー、サービスサイトを指すものではない。
誰かが共通規格をまとめて公開し、標準化した方法や仕組みに乗って動かそうとする、W3Cのようなものでもない。
あくまでも「おおよそ、このあたりのこと」という程度のゆるやかな共通理解を示す言葉として使われており、決まった形の何かを指してはいない。
情報技術を使った新しいビジネスアプローチ、コンセプトをまとめたものと理解するのが正しい。
しかし、あらゆるものがインターネットに向かった2000年頃の時期を思い出させるような雰囲気が、この言葉を中心に生まれている。
熱気に溢れたやり取りが起業家やベンチャーキャピタリストなどの新しい動きに敏感な人たちを中心に起こっており、大企業も巻き込んで大きなムーブメントとなりつつある。
そもそも「Web2.0」という言葉は、Oの創業者であるT氏の手により、「WhatlsWeb2.O」という小論にまとめられたことで一般化した(「Web2.0:次世代ソフトウェアのデザインパターンとビジネスモデル」としてCで邦訳されている)。
ネット上に公開されたのが2005年9月30日。
区隻切りをつけるなら、この日が正式なWeb2.0の誕生日となる。
2.0という呼称は、あたかもインターネット全体が進化して新しくなったかのような様相を呈していることから、擬似的に従来の基本形をバージョン1.0とし、それに対するバージョン2.0としてつけられたものだ。
先にもふれたように、確固たる技術の裏づけなどがあって、ソフトウェアのバージョン管理のように「ここまで1.0、ここから2.0」と明確にラインがあるものではない。
細かな部分はオープンソースのように日々進化している。
O論文をベースに、Web2.0の考え方を整理すると、従来のインターネットのサービスとの基本的な違いは、ユーザーがサービスの一部に組み込まれていることにある。
Web2.0では、ウェブサイト事業者が準備したサービスやコンテンツをユーザーがただ使うのではなく、ベンダーは主にプラットフォームを提供し、ユーザーが参加する形でサービスが形成される。
最もわかりやすい例はブログだろう。
ツールが提供され、ユーザーが使う。
ユーザー間でコメントやトラックバックをしあい、コミュニケーションを深めることで、コンテンツが蓄積され、全体が新しい広告媒体のように機能していく。
さらに、蓄えられたコンテンツを対象として、専門の検索サービスが生まれたりもしている。
サービスベンダーが、ユーザーに特定の使い方を強いることはあまりない。
まるでレゴブロックを組み立てるように、それぞれのユーザーが気に入ったようにブログを利用することで、ソフトウェアのデザインパターンとビジネスモデル。
Web2.0ミームマップ(「Web2.0:次世代ソフトウェアのデザインパターンとビジネスモデル」より)。
技術ではなく態度ロングテールデータは次世代の「I」ハッキングが可能周辺サービスやそれと連係した利用法が少しずつ発見されていくのである。
個々のユーザーが情報発信のツールとして利用するところまでは以前のサービスとさほど変わりない。
しかし、たくさんのユーザーが利用し、データが蓄積することにより、周辺で別のサービスが立ち上がり、さらに新しい展開やイノベーションの素が生じることは、新しい特徴のひとつだと言える。
このように、ユーザーがメリットを感じる形でサービスが提供され、多くのユーザーが利用することでデータが蓄積され、蓄積されたデータとユーザー要望からソフトもサービスもさらに進化していく、という成長の概念が、この世界観の基本にある。
提供されたデータを利用し、新しいサービスやソフトウェアが開発されて、連係していく。
ある程度以上普及したサービスが基盤となり、周辺に新しいアプリケーションやサービスが生み出されていくのは、このデータ公開と再利用の仕組みによるものだ。
プログラムのソースコードを公開共有することで、大勢で協力して進化させていくオープンソースと似ていることから、「オープンデータ」と呼ばれることもある。
アプリケーションの開発方法や、サービス開発のアプローチも違ってくる。
以前は、例えばW上で動くソフトウェアを作るためには、WというOSの構造を理解したうえでソフトウェアの機能を考え、Wにどのようにつなげていくのかを考えることが重要であった。
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